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ルビーノ 2007 ブリケッラ
ルビーノ 2007 ブリケッラ

レビュー評価:5.0(5点満点) レビュー数:1

価格:4,200円

カテゴリー;赤地域 イタリア トスカーナ州ブリケッラ農園の紹介をする前にまずこの農園のオーナーである宮川秀之氏について簡単に紹介します。


氏は群馬県の前橋高校で野球部のピッチャーとして活躍。

卒業後、東京での浪人生活を経験、その間に朝日新聞のニュースで「ロンドンー東京5万キロドライブ」の記事が目に留まる。

無事1年後には早稲田大学に入学したがそのことが頭から離れず自ら外国をバイクで疾駆する夢に取り付かれ、バイクでの日本一周を経験した後、当時1ドル360円の時代に自力で諸費用を稼ぎ、スポンサーをあつめ世界一周旅行を決行。

とにかくバイクや車、冒険が大好きな若者だったらしい。

3ヶ月間のインド・パキスタン走破を果たし、カラチからオリンピックの開催が間近に迫ったローマへと急ぐ。

そこで、毎日新聞特別取材班の運転手兼何でも屋として、アルバイトをしてお金をためることになる。

そんなおり群馬大学付属中学からの友人、高島氏(当時カーグラフィック編集部)から依頼され、ヨーロッパのモーターショーの取材を開始することになる。

そこで出会ったランチア自動車の重役を父に持つマリーザさんと結婚。

4人の子供たちに恵まれ、世界的なカーデザイナーとなるジウジアーロと共に1964年トリノで「イタル・デザイン」を起こし、実業家としての成功を手に入れる。

長年にわたり日本とイタリアの自動車産業界を中心にして活動してきたが、今ではブリケッラ農園の自家製有機ワインを核にアグリツーリズモも行っている。

目を見張るのは宮川夫妻は4人の実の子供、3人の養子を育てながらさまざまな事情に苦しむ子供たちを受け入れる場所をイタリア中で探し、この場所にたどり着いたと言うところ。

積極的に福祉活動を行っているブリケッラ農園は麻薬中毒患者や服役中の人も受け入れ、農作業などを通して心身を回復する手助けも行っています。

そして宮川秀之、マリーザ夫妻が近年始めた日本の教育制度や家族の歪みが生み出した不登校、引き篭り、中途退学の青少年をイタリアで引き受け、再出発に愛と情熱をかけるプロジェクトも行っています。

昨年のクリスマスに突然、最愛の妻マリーザさんを失った宮川氏だが、二人の築き上げた大きな家族の愛に包まれて、「これからも今まで通り活動を行っていく」と語っている。

本物の農園であることにこだわり続け、プールやテニスコートなどの施設も作らない宮川氏、67歳になる現在でも意欲的に活躍されているのを氏のワインから感じ取れることができるだけで幸せな気分になれるのである。

ブリケッラ農園の3つの大きな目標は以下の通り。

1.昔の大家族の良さの実現 2.化学肥料を使わない自然農法の実践。

3.社会還元(いわゆるボランティア活動の実践) ブリケッラ農園は当初から有機栽培にこだわり始められる。

有機栽培の飼料を食べて育った牛の糞を1年から1年半天日にさらし、堆肥として農園で使用。

増産用の強力な殺虫剤や除草剤を使わず、有機栽培の協会の技術指導プログラムに従い殺傷力の弱い農薬を使用。

農園には、責任者で地元住民のステファノさんと、アグイノモと呼ばれる農業アドバイザーがいます。

そもそもブリケッラという名の由来は「ブリッ、ブリッと勢いよく湧き水が湧き出る様子から命名された地名」。

現在その源泉は、4千坪あるといわれる雨水貯水池となっています。

水に恵まれ、穏やかな傾斜地は水はけがよく、一年中温暖。

日中は太陽光にあふれ、夜間は放射冷却と海風によって冷やされるこの土地は、寒暖の差を好む葡萄栽培には最適地だと言われています。

写真1 農作業を体験するために世界各国からやってきた若者たち 写真2 お隣のカンティーナ。

以前のブリケッラ農園のエノロゴであった       ルカ・ダットーマは有機栽培にこだわるブリケッラ農園  と意見が合わず、お隣と契約。

 お隣はこの地区で最も有名なレディガフィなどを造る    トゥア・リタ。

 今ではステファノ・キオッチョリがエノロゴ  になっています。

写真3 自慢の葡萄畑での宮川氏  写真4 明るくまじめでスタッフにもツーリストにも慕われている   農作業とワイン造りの責任者、ステファノさん。

    葡萄に影を落とさないように葉を整える。

写真5 葡萄畑から見たカンティーナ。

ブリケッラのワインラインナップ

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